2020年02月24日

新型コロナウイルスの発症率や致死率について。

今週はレイアウトお掃除&緑化作業の進捗状況をお届けするつもりだったんですけど、SNSで不安だけを煽る発言が目立っていることに非常に憂いを感じましたので、ダイアモンドプリンセス号での新型コロナウイルスのデータを少し解析してみたいと思います。
拡散、転載OKです。間違いがあれば遠慮なく指摘してください。

まず厚生労働省や日本政府のコロナウイルス対策については、かなり頑張っていると思います。未知のウイルスに対して限りあるリソース(医療機関や検査キット)に負担をかけないようにギリギリのところで情報発信されています。厚生労働省のサイトにいけば、これまでの状況や対策が一目できます。これは素晴らしいことです。そして医療関係者の仕事は、これをわかりやすく素人さんに要点を説明することではないでしょうか。

現時点での情報を元に分析してみます。

 新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年2月21日版)
 httpsw.mhlw.go.jp/stf/newpage_09690.html

 国立感染症研究所:現場からの概況:ダイアモンドプリンセス号におけるCOVID-19症例(2020年2月19日掲載)
 https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2484-idsc/9410-covid-dp-01.html

このなかで、もっとも注目したのはダイアモンドプリンセス号のデータ。(以下DP号。)
母数が若干異なるところもありますが、ほぼ全乗客にPCR検査をされています。

厚生労働省のデータから、延べ3,063名について、陽性が確認されたのは634名(うち無症状病原体保有者延べ328名)。
発症者数:634-328=306名

DP号の感染率:634/3063×100=20.7%
DP号の発症率:306/3063×100=10.0%

DP号は閉鎖空間ですから、タクシーの運転手やバスの運転手の発症は納得のいくところです。感染力はインフルエンザ並みでしょうか。以前の記事で書いた感染力についてはお詫びして訂正します。ただ今年1月には既に日本国内で拡がり始めていたことは想像がつきます。
国立感染症研究所のデータから、2月5日にDP号で検疫が開始される前にCOVID-19の実質的な伝播が起こっていたとして考えて、その後の検疫体制がある程度機能していた(隔離など)とすると、発症率約10%ですからDP号を学校や企業の閉鎖空間に例えてインフルエンザの学級閉鎖レベルですね。

次にDP号での感染した場合の発症率:306/634×100=48.3%
ほぼ半分の乗客が発症していません。

致死率:2/634×100=0.3%
発症した場合の致死率:2/328×100=0.6%
致死率0.3%はインフルエンザの致死率0.1%よりは高いです。

重症化率はどうでしょうか?
残念ながらDP号のデータは私の調べ方が悪いのかな、掲載されてません。ここ、知りたいですよね。
国内事例(チャーター便を除く)を参照しますと、PCR陽性79人のうち重症9人ですから、
重症化率:9/79×100=11.4%

致死率・重症化率については年齢や持病を加えた解析が必要ですが、一般的に高齢者や持病がない方の重症化はこれより少ないと思われます。


日本ではPCR検査キットおよび検査機関が限られています。感染しても半分が無症状と推定され、症状があってコロナウイルス感染と診断されても点滴や解熱剤での治療しかない現況においては、重症の方のみに検査をすることはやむを得ないことと思います。

対策として中国人をすべて入国禁止にすべきという論調があります。法的にはかなり困難が予想され、政府や厚生労働省としては以下が限界と思います。
「問2 感染地域からの入国を適切に管理するべきではないでしょうか。
当面の間、14日以内に湖北省または浙江省における滞在歴がある外国人、湖北省または浙江省発行の中国旅券を所持する外国人については、特段の事情がない限り、症状の有無にかかわらず、その入国を拒否しています。この措置は、今後の進展によって弾力的に見直す可能性があります。」


ここからはどうしてPCR検査を簡単にできないかを私なりに解説してみます。

日本でのコロナウイルスの有病率を仮に0.01%、検査キットの感度95%特異度95%としてコロナウイルス疑いの方が病院に来た場合を想定します。(日本での有病率0.01%は1.26万人が感染発症していることになるので、相当ムリがありますが。)

検査前確率:0.01
検査前オッズ:0.01/(100-0.01)=1/9999
陽性尤度比(ようせいゆうどひ):95/(100-95)=19
検査後オッズ:19×1/9999=19/9999
検査後確率:(19/9999)/(1+19/9999)=19/10018

ほぼ1000人に1.9人しか陽性がでません。
検査キットはタダではありませんし、日本で検査できるのはごく限られた施設だけですから(一般病院ですぐに検査できるものではありません。大学病院ですら怪しい。厚生労働省によると1日3000件が限界のようです。)、よほど疑われない限りしないというのは当然です。

そこで検査対象を絞るわけですが、検査前オッズを上げる必要があります。
それが厚生労働省示した37.5度以上4日間となると思われます。
これは4日間かけて他の病気(インフルエンザやマイコプラズマなど)を否定する必要があるということです。そこで初めてコロナウイルス感染症を考えます。種々の除外診断などにより検査前オッズが1/10まで引きあがっていれば、検査後確率は19/29(65.5%)ですから、検査が無駄にはなりません。
今後この目安となる37.5度以上4日間がどれだけ的中するか、見ていく必要があるでしょう。

あくまで個人的見解ですが、現時点では新型コロナウイルスは治療薬のなかったインフルエンザ時代と同等程度ではないかと。もちろんあくまで未知のウイルスですから、軽症者といえども厳重な経過観察が必要と思います。
軽症が大半を占めるという予測が立てれば移動制限も解除できるわけで、厚生労働省データ収集に今後も信頼するところです。



posted by がんぼや at 00:20| Comment(0) | 酔考 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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